<Header>
<Author: 錢起>
<Title: 贈闕下裴舍人>
<Format: 格式不明>
<Year: 1965>
<BookName: 唐詩選　下>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 闕下（けつか）、裴舍人（はいしゃじん）贈（おく）る>
<BookPage: 138>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
二月黃鶯飛上林，
春城紫禁曉陰陰。
長樂鐘聲花外盡，
龍池柳色雨中深。
陽和不散窮途恨，
霄漢長懷捧日新。
獻賦十年猶未遇，
羞將白髮對華簪。
<End Poem>
<Translation>
春もなかば、うぐいすが上林苑に飛びかい、宮城の御殿のあたりは夜明けのもやで薄暗くかすんでいる。長樂宮からひびいてくる鐘の音は花のこずえのかなたに消えてゆき、龍池のほとりの柳の色は雨のなかで綠が深くなってけむっている。
こんなにめでたい春景色だけれど、世わたりに行きつまったわたしの苦しさを軽くしてはくれない。それでも雲井の空にむかって、いつも日を捧げる忠誠の心を抱いて いる。むかしの司馬相如とはちがって賦を獻上しても、いっこうに召し出されることもなく、まだ不遇な身の上、いつか白髪になったこの頭で、冠にりっぱなかんさしをおつけになったあなたにお逢いすることは、まことにはずかしい。
<End Translation>
<Formatted Translation>
春もなかば、うぐいすが上林苑に飛びかい、
宮城の御殿のあたりは夜明けのもやで薄暗くかすんでいる。
長樂宮からひびいてくる鐘の音は花のこずえのかなたに消えてゆき、
龍池のほとりの柳の色は雨のなかで綠が深くなってけむっている。
こんなにめでたい春景色だけれど、世わたりに行きつまったわたしの苦しさを軽くしてはくれない。
それでも雲井の空にむかって、いつも日を捧げる忠誠の心を抱いて いる。
むかしの司馬相如とはちがって賦を獻上しても、いっこうに召し出されることもなく、まだ不遇な身の上、
いつか白髪になったこの頭で、冠にりっぱなかんさしをおつけになったあなたにお逢いすることは、まことにはずかしい。
<End Formatted Translation>